Soulmate

愛犬と過ごす日々の暮らし

レオの病気(老犬に向き合う)

8歳でかかった皮膚病も回復して、変わらぬ毎日を淡々と過ごして、レオは10歳になりました。
ある日突然、左耳がパーンと風船のように腫れたのです。「何!何事!どうして!」と自分の目を疑いました。早速ネットで"犬耳腫れる"で検索したら耳血腫と出てきました。耳が痒いとかで激しく何度も頭を振ると耳の血管が切れて血液が耳いっぱいに溜まってしまう病気です。

耳掃除は、ほぼ毎日のようにしていたのと不思議でした。高齢になるとなりやすいとも書いてありました。動物病院に連れて行き、獣医さんに注射器で溜まった血液を抜いてもらい、ぺちゃんこになった耳を見て一安心しましたが、2〜3日するとまた同じように腫れてきます。本当は手術をしたが治りが早いそうなのですが、超大型犬で高齢でもあるから、全身麻酔とかのリスクが大きいと言われました。

どうにか血液が固まって耳が腫れないようにならないかと、血液を抜いてすぐにテーピングしてみましたが効果がなく、看護師の長女が押し型を作ってくれたので、それで耳を押さえて上からテーピングしてみたり、色々試しましたがどれも上手くいきませんでした。一時期どうして治らないのだろうと悲観的になってる自分がいました。

耳に注射針を刺すのはかなり痛いらしく、我慢強いレオも嫌がるようになって来て、もう可哀想だなと思い「耳が腫れていても命を落とす訳ではないから治療はやめよう」と主人に言いました。

耳がパンパンに腫れて片方だけ重たく気持ちが悪いのか、すぐ頭を振ってしまう。「我慢してね」とレオに言い聞かせ過ごしました。2週間くらいでしょうか、血液が吸収されていき耳が硬くなって来ました。変形したまま固まったので、縮んで変な耳になりました。「レオは、鏡を見ないから気にならないよね」と納得するしかなかったです。
最初から気にしないでそのまま様子を見ていたら、レオに痛い思いをさせずに済んだのにと後悔しました。

老犬になり、後ろ足が弱って散歩の途中で地面に寝てしまい、立ち上がれなくなる事もありました。
その時は、30分くらい休憩をさせてから歩かせました。そうやっても歩けなくなってしまった時は、その場にレオを残し急いで自宅に車を取りに行き、乗せて帰りました。それからの散歩は、あまり遠くまで行くのはやめて、歩いて帰れる距離を考えて半径50メートルの範囲にしました。少し歩いては休憩するの繰り返しで、往復するのに1時間以上はかかりました。
こんなに長い間、犬を飼った事がなく老犬になると身体が思い通りに動かせず、不自由になっていく事を知らなかったので、元気に歩いていた頃とのギャップを受け入れられなくて、最初の頃は「どうして歩けないの、前はサッサと動いていたじゃない」と小言を言ってイライラする時も何度となくありました。そんな私の態度を見て、レオは気の毒そうな顔をするのです。思い出すと涙が出てきます。

レオの身になって考えてたら、わざとじゃないんだ。 一生懸命生きているんだ。と気づき、私は"最期のまで面倒を見る"という気持ちを思い出し、覚悟が決まって「大丈夫だよ。ゆっくり行こうよ。レオが寝たきりになっても必ず面倒を見るから心配しないでね」とレオと自分自身に言いました。

それからの散歩は、時間に余裕を持ってレオが好きなように行かせました。
長ーい休憩をして、春の日差しや風を感じたり、夏の暑い日には、日傘とうちわを持って行き、休憩中にレオが暑がらないようにしました。気持ちのいい日、大変な日といろんな日がありましたけど、レオは楽しそうで、最期の日まで散歩は大好きでした。